2016年2月10日 日本再生可能エネルギー協会

営農しながら太陽光!千葉のソーラーシェアリング

ソーラーシェアリング上総鶴舞。

ソーラーシェアリング上総鶴舞。

市原市在住の高澤さんは、以前からバイオマスに関心を持って活動をしていました。その中で知ったソーラーシェアリングの方式に感銘を受け、さっそく導入を検討。
農業委員会と話合い、農業を存続すること、パネル敷地面積は農地の40%以内にすることなどを条件に、実家の畑に2013年4月に同システムを導入しました。発電は順調で、「これをきっかけに自分たちの農地を有効に利用する方法をみんなが考えてほしい」と高澤さんは願っています。

地域への効果、成功のポイント

設置費用のうち100万円は自己資本、残り1200万円弱は政策投資銀行から借り入れました。コスト回収期間は10年を見込んでいます。
パネルを設置したところ、売電収入に加えて、営農への良い効果が出ています。たとえば水の蒸散防止効果があり、サトイモ等では収量が増加しました。また夏の防暑・冬の雪害防止などの効果もあります。

下からの写真。2.5〜3.5mほどの高さに間隔を空けて太陽光パネルを並べる。(高澤氏提供)

下からの写真。2.5〜3.5mほどの高さに間隔を空けて太陽光パネルを並べる。(高澤氏提供)

高澤さんは「強風対策のための柱等の強度向上作業を自分達で行いコストを下げること、農業委員会からの許可条件である「収量を20%以上減少しないこと」を証明するため地元の大学に協力を求めること」が重要と述べます。

導入したい方へのメッセージ

ソーラーシェアリングに取り組む高澤さん

ソーラーシェアリングに取り組む高澤さん

ソーラーシェアリングは、農業の経済的な基盤を強め、農地の有効活用につながります。またこの事業は20年の安定した副収入となるので、跡を継ぐ担い手にも有利です。ぜひ設置を考えてみてはいかがでしょうか。

市原

ソーラーシェアリング上総鶴舞ウェブサイト http://kazusatsurumaisolar.jp/

農林漁業者等が再生可能エネルギーに取り組む際に参考にしていただくためのガイドブック「農山漁村が生み出す再生可能エネルギー 〜地域の未来はあなたがつくる〜」より転載。

Tagged: , , ,