農業を後押しする太陽光発電が熊本県合志市にあります。農業生産が盛んな地域だからこそ、再エネ事業の収益を使って「攻め」と「守り」の農業支援を進める予定です。
地場企業である熊本製粉株式会社、自然エネルギー事業会社のグループ会社である自然電力ファーム株式会社、合志市の三者が合志農業活力プロジェクト合同会社を設立。同社が実施主体となって、2014年2月、メガソーラーを建設しました。地域企業、専門事業者、自治体が一体となって再エネと農業を進める取り組みです。
地域への効果、成功のポイント「攻める農業」「守りの農業」
太陽光発電からの売電収益の一部など、合わせて年間約400万円程度(見込み)、地元の農業ビジネス支援と新規産業育成に活用します。攻める農業では、市の名産を利用した6次産業化の取り組みや、農産物の新品種導入、「合志ブランド」の販路拡大に活用します。守りの農業では、水路など各種農業施設の補修費の補助に役立てます。
合志市は熊本製粉をはじめ、企業や大学との連携協定を多く結んでいます。この取り組みもそうした連携体制の延長上に成立しています。
導入したい方へのメッセージ
市の基幹産業である農業を支援していく、という思いを民間と自治体で共有できたことは大変重要でした。お互いに信頼できる関係性を築いて地域のための再エネ事業が増えることを期待しています。(合志市政策部商工振興課商工振興班の坂井竹志さん)
農林漁業者等が再生可能エネルギーに取り組む際に参考にしていただくためのガイドブック「農山漁村が生み出す再生可能エネルギー 〜地域の未来はあなたがつくる〜」より転載。